◾️発表会の曲[44]

2026.10.12[mon.]

3連休の最終日も快晴で迎えました。

こんなにお天気続きで。31日の発表会もお天道様が祝福してくれる空を願うばかりです。

ではいつも通りに発表会の曲紹介を。

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毎週月・水・金・日曜日に更新♫

発表会開催までの道のりと共に、52名のご出演者の皆様の演奏曲目を紹介してまいります。

ご出演者の皆様が選んだ音楽に、私なりの視点で向き合いながら、そして演奏される生徒様へ想いを寄せて紹介してまいります。初出演の方から出演回数順にご紹介してまいります。

※当日のプログラムにて変更となる場合もございますのでご了承ください。

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今日は、再びショパン、今年は例年よりやはり多い?!今年6度目の登場・・・

F.F.ショパン

「ピアノソナタ 第3番(Op.58)第4楽章

ショパン39年の生涯にして、晩年に書かれた彼のソナタ作品の中で傑作であります。

1844年、ショパン33歳から34歳の頃に完成した作品。

ショパンは生涯で3つのソナタを書き残しています。

その最後に書いたのがこのソナタOp.58。

前回紹介したのは、ショパンがパリへと渡った、まだ若い頃の作品、ワルツでしたね。、

パリでの生活と共に演奏活動を重ね、そこで多くの作品が生まれました。そんな彼に襲いかかる病。

ソナタ作曲当時は、恋人であったジョルジュ・サンドの別荘にて静養を兼ねて暮らしていた時期。

そこで多くの傑作が生まれました。

そしてそこで知る愛する父の死。その中での姉ルドヴィカとの14年ぶりの再会。ルドヴィカがショパンのところへと駆けつけてくれました。

最期を見届けられなかった父との別れ、そして祖国への想い、悪化する自身の身体、姉との再会、精神的にも苦しみを抱えた時期、より一層感情が爆発したことでしょう。

それが逆にショパンの創作意欲を高めたのでは、とも言われています。

この作品の前後、「幻想ポロネーズ」や「バラード第4番」と、ショパンの晩年における傑作が数々残されています。

このピアノソナタは、決然とした冒頭の主題から始まる1楽章、軽快に駆け抜ける2楽章、ノクターンのように歌う3楽章から、堂々と、そして情熱的に繰り広げられる主題の展開、勝利のファンファーレで締めくくるフィナーレの4楽章からなるまさに大ソナタ。

この4楽章は左手の伴奏が、8分の6拍子で3つずつ刻み、続いて4連符、そしてさらに6連符とどんどん激しくなってゆき、主題を彩ります。

ベートーヴェンの晩年のソナタも、“勝利へ”と駆け上がってゆく作風が印象的ですが、彼のソナタは、また“暗闇から光へ”といった、歓喜と勝利のイメージがあります。

ショパンの晩年のソナタへおける“勝利”はどうでしょう・・・“苦しみからの克服と感情の爆発”といった、内省的な勝利のイメージを抱きます。

このソナタの1楽章から4楽章までの展開は、まさにショパンの人生全て詰め込んだような傑作。

今もピアニストたちに愛される一曲、そしてとりわけこの4楽章は演奏される機会も多いのではないでしょうか。

今回このショパンのソナタの傑作を選ばれた生徒様。

2015年から12度目のご出演です。

ご縁あって出逢う前、生徒様はお仕事で“大人のピアノ発表会”に携わる機会があったそうな。

大人になってピアノを初めて習う、再び習う。

子供の頃に習っていたご自身の感覚とはまた違う新鮮な気持ちを抱いた記憶。

生徒様自身もまた新しい環境の変化と共に、「またピアノを習おう」と思いついたとき、その当時の光景が蘇りながら、「大人だけのピアノ教室」というコンセプトに惹かれてくださったことを、ふと今思い出します。

当教室の発表会にてショパンの作品を選ばれたのは何度目でしょう。

そして今回のソナタは前から弾きたいと願っていた作品。

実は一度手にして練習を重ね、途中で諦めています。

それから3、4年?は経ったでしょうか。

「先生、もう一度、今の自分で弾けるでしょうか?」

昨年の発表会を終えてから、その想いを私も受け取り、背中を押して、そして私自身も、これまでのレッスンライフを経て、伝えられること、伝え方、捉え方が変わっている、進化していると思い、「もう一度レッスンさせてもらえないかな」という密かな想いを持って、生徒様から「もう一度、弾けるかどうか」とご相談があったときに、私自身も指導側としての進化を試したいとろもあって後押ししたのが事実でもあります。これは生徒様自身には面と向かって話してはいなかったかも(?)

今日ここまで、演奏が形になってきているその過程が、生徒様にとっても大きな喜びだと思います。

実は私も同じ気持ち。

今は暗譜に奮闘中のことでしょう。

それでも、数年前に挫折したその想いを、今こうして弾けるようになっているご自身の姿へと照らし合わせて、何よりも生徒様自身が、どちらかというとベートーヴェンの勝利と歓喜の気持ちで、演奏に向き合ってほしいなぁと願うばかりです。

大人になって習うピアノ。そこには自分の意思があるから美しい。当教室に出逢う前、ご自身がお仕事を通して見た大人だけの発表会の景色をぜひ今思い出しながら、今日まで憧れの曲と出逢い手に取り奮闘してきた姿も、「美しいものだったな」と思えるよう残りの期間を向き合ってみていただきたいなぁ、と願い、私も感謝と喜びを込めて最後までサポートしてまいります。

今日も素敵なピアノライフを!

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