◾️発表会の曲[19]

2026.8.30[sun.]

すっかり秋の足音を感じて8月最後の日曜日を迎えました。9月の始まりと共に、間も無く始まるマンションの修繕工事に備えて、ベランダの植栽を片付けなければです。

今年の12月、修繕工事を無事に終えると、当教室が今の場所にてレッスンを再スタートして丸10年になります。大切な節目に新たな10年へと一歩踏み出す地点にしたいと思います。

それでは日曜日、発表会の曲紹介を。

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毎週月・水・金・日曜日に更新♫

発表会開催までの道のりと共に、52名のご出演者の皆様の演奏曲目を紹介してまいります。

ご出演者の皆様が選んだ音楽に、私なりの視点で向き合いながら、そして演奏される生徒様へ想いを寄せて紹介してまいります。初出演の方から出演回数順にご紹介してまいります。

※当日のプログラムにて変更となる場合もございますのでご了承ください。

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もう既に何度か登場しています、モーツァルトのピアノ作品から♫

W.A.モーツァルト

ピアノソナタ 第11番(K.331)第1楽章

以前、「トルコ行進曲」をご紹介したのを覚えていますでしょうか。このピアノソナタはそのトルコ行進曲をつけて3楽章構成となっています。

とにかくトルコ行進曲が、その通称と共に一人歩きしており、それもまたすごいことですが♫

“ソナタ”というと、大体は3つの楽章もしくは4つの楽章にまとめられます。

しかもお決まりの組み合わせがあって、1楽章から《急-緩-舞-急》という順番で曲の雰囲気を作ることが多いのです。

それをモーツァルトはこの作品331に関しては、最初の1楽章からゆったりの《緩》、そして2楽章でメヌエット の舞曲、そして3楽章でマーチ、いわゆる《急》。

この流れ、思い出すのはベートーヴェンの月光ソナタもそのような展開で作られています。

モーツァルトらしい、遊び心や他にはいない才能あって生まれた作品なのではないでしょうか。

モーツァルト、25歳の時、それまでザルツブルクで雇われオルガニストとヴァイオリニストを務めていた生活に、その雇い主と一悶着あって、フリーランスに転身、拠点をウィーンへと移し、その直後このピアノソナタを完成させ、そしてさらに父レオポルトの反対を押し切って結婚。

モーツァルトらしく音楽人生をさらに開花させていく転機だったのではないでしょうか。

さてこのピアノソナタの1楽章の特徴といえば、きらきら星変奏曲のように、テーマと変奏になっていること。

そしてそのテーマの特徴はシチリアーナ風というところ。

シチリアーナ風といえば、フォーレの「シシリエンヌ」が浮かびます。

元々フォーレはチェロとピアノのために書きましたが、この魅力的な旋律から、フルートやヴァイオリン、ギター、もちろんピアノソロ、様々な楽器にて演奏されていますよね。

諸説ありますが、イタリアはシチリア島の古い舞曲だったこと。

8分の6拍子に旋律を乗せて「ターンタタン」というリズムが特徴。

よく、哀愁や瞑想曲といった雰囲気の曲に使われることが多い舞曲。

モーツァルトはどんな景色や心情を浮かべて、このソナタのテーマの旋律が浮かんだのでしょう。

私は、一昨年亡くなられたピアニスト フジコ・ヘミングが末期の病棟にて最後にピアノに向かい全ての魂とエネルギーを振り絞って奏でたのがこのテーマの旋律だったことをふと思い出します。

さて今回、この作品を選ばれた生徒様、2023年から4度目のご出演です。

先日、ある日のレッスンでのこと、

「先生、私、体験レッスンにて初めてこちらに来たとき、先生が“弾いてみましょう”と差し出してくださったのが、この曲のテーマの部分だったことをふと思い出したんです。」

と。

私の方がすっかりとそのシーンを忘れてしまっていたことを悔やむほど、今回必然のように選んだ第1楽章へ、改めて生徒様へと共に想いを寄せました。

2023年、大寒を過ぎた頃、体験レッスンにてお越しくださったその時の光景だけは忘れなかったはずでしたが。

生徒様もまた、何年か前から当教室を見つけて、心を寄せてくださっていたお一人。

生徒様にとって良きタイミングが訪れて、その日を迎えられたご縁。

実は一昨年の発表会から連続して3度目のモーツァルト作品です。

ピアノの原点、基本、それはモーツァルトにあり。

そう思う今日この頃。

私も生徒様とのレッスンのおかげで、鍵盤と戯れることの難しさと奥深さを痛感し、そして進化すること、追求することに喜びを感じています。

新潟で暮らすきっかけ、ピアノと出逢うきっかけ、当教室を見つけるきっかけ、その全てが生徒様の人生の様々な人との出逢いと繋がりとご縁あってなのだと、日々のレッスンで様々な会話の中から感じています。

今回はこの作品から、生徒様なりに変奏を抜粋して、最後のアレグロへと華やかに繋げます。

祈りと喜びを織り交ぜて、夢のステージにて、ピアノライフの大きな想い出のシーンとなりますよう、そして改めて出逢えたご縁に感謝をして私も最後でサポートしてまいります。

今日も素敵なピアノライフを!

✴︎皆様のご来場お待ちしております!

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