2026.9.13[sun.]
早朝の雨から秋の日の光が注いで、ノスタルジーな眩しい景色を感じて日曜日の朝を迎えています。
とにかくコロコロ変わる秋らしいお天気。
発表会の日は晴天に恵まれることを願うような時期に突入した気がします。発表会まで50日を切りました。
それでは発表会の曲紹介を・・
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毎週月・水・金・日曜日に更新♫
発表会開催までの道のりと共に、52名のご出演者の皆様の演奏曲目を紹介してまいります。
ご出演者の皆様が選んだ音楽に、私なりの視点で向き合いながら、そして演奏される生徒様へ想いを寄せて紹介してまいります。初出演の方から出演回数順にご紹介してまいります。
※当日のプログラムにて変更となる場合もございますのでご了承ください。
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今日は再びシューベルトの登場♫
F.シューベルト
「即興曲 Op.90-1」
シューベルトといえば、“歌曲の王”と言われるほど、多くの美しい歌曲作品をたくさん残しています。クラシック歌曲に馴染みがなくても必ず耳にしている作品は多いのではないでしょうか?
「アヴェ・マリア」をはじめ、「鱒」、「野ばら」、「魔王」、などなど。
タイトルが分からなくても聴くと、どこかで耳にしているはず。
そんなシューベルトの書く作品はなんといっても旋律が美しい。
毎回、私はシューベルトの作品を綴る時、ぐっと涙が込み上げてきます。彼の儚い人生そのものを感じてなのか、素直に美しい旋律に魅せられてなのか。
ただの悲しみでもない、温かさと神秘性、叙情性ある旋律に魅せられてなのか。
さてそんなシューベルト、31歳のわずかな生涯にて、その晩年には多くの傑作を残しています。
そのことを先日のシューベルトのピアノソナタの紹介で書いたのを覚えていますでしょうか?
晩年の傑作三大ソナタはシューベルトが亡くなる年、そして亡くなる2ヶ月前に全て完成させ出版しています。
この即興曲は、亡くなる前年、まさにシューベルトが生涯偉大な存在として尊敬し続けたベートーヴェンが亡くなった年に、書き上げています。

まさにこの年から亡くなるまでに残した曲はとにかく、素晴らしい。
歌曲ですと、この年に『冬の旅』という連作歌曲を書いています。これはもう傑作なのだとか。

ベートーヴェンの死に向き合い、改めて音楽家としての魂を奮い立たせるかのように、多くの傑作を残した中で書いた即興曲作品90。
4つの即興曲をまとめています。
その中の第1番。
冒頭のオクターブのユニゾンは、とにかく印象的。
そして、暗闇の中の光のように、単旋律が「問い」のように始まります。そしてそれに「答え」るようにハーモニーとなり、同じ旋律が続きます。
そう、この“問いと答え”を表したような冒頭の旋律の掛け合いは、まさにシューベルトの晩年、自分自身と向き合う感情の表れにも思えるような。
そしてその旋律と共に、自由に変奏を重ねながら、シューベルトらしく感覚的なままに転調を繰り返します。
暗闇から光へ、そして再び自分自身がぽっかりと残されたように魂の中へとぽつりぽつりと足を進めて、浴びていた人生のスポットライトがぱちっと消えるように終わります。
この曲はハ短調。
あのベートーヴェンが書いた交響曲5番『運命』もハ短調。
絶望や苦悩から救い、勝利、悲哀と情熱に満ちた曲が多いのもハ短調の特徴かもしれません。
それともシューベルトはベートーヴェンを讃えるようにハ短調を選んだのかどうか・・・
さぁそんなこれもまたシューベルトの傑作となった即興曲を今年選ばれた生徒様、2022年から5度目のご出演です。
5年前の夏、ご縁あって当教室を目に留めてくださりました。
兼ねてより教室の存在を知り、偶然に飛び込んできた広告と共に。
5年前、当教室10周年記念の発表会を、通い始めたばかりの頃、一生徒様として客席にて、その景色を味わってくださっていました。
「来年、私もここに立つのかな」
そんなことを心に浮かべながら、翌年の発表会へ。
発表会のオープニングプログラムを務めてくださったあの日の光景をついこの前のような、懐かしい記憶のような、そんな感覚で思い出しながら、5年の月日が流れていることに、深い喜びと感謝で溢れます。
今年の選曲。
きっかけは、昨年、同じく即興曲の作品90から2番を選んだこと。
私もお気に入りの作品90なだけに、全てコンプリートするのも良いのでは?とお話ししていたところ、ご自身もその練習企画に火がつき♫
今年はどれにしようと迷いながら、残った3曲の中で一番ドラマ性のある1番へと決意。
生徒様にとってこれまでのピアノライフにおいて一番の大作かもしれません。
その分時間をかけています。
そしてその分、実りもあります。
今気づくことは薄いかもしれませんが、最後まで時間を重ねたその果てに、きっとその実り、収穫に気づけることと思います。
5年前、音符をドキドキしながら読んで鍵盤を緊張した指先でなぞっていた姿を今ふと思い出しては、生徒様の確実な前進を実感しています。
6年目のピアノライフ。
生徒様にとっても当教室でのピアノライフ5周年という節目です。
当教室の節目と共に、ご自分のピアノライフにもぜひ祝福を添えて、シューベルトの美しい旋律にぜひ想いを乗せてステージに立てますよう、最後までサポートしてまいります。
今日も素敵なピアノライフを!


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