2026.9.20[sun.]
秋の雨の香りで迎えた日曜日の朝です。もう9月も残り10日を切ったとは・・・
それでは日曜日の曲紹介を。
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毎週月・水・金・日曜日に更新♫
発表会開催までの道のりと共に、52名のご出演者の皆様の演奏曲目を紹介してまいります。
ご出演者の皆様が選んだ音楽に、私なりの視点で向き合いながら、そして演奏される生徒様へ想いを寄せて紹介してまいります。初出演の方から出演回数順にご紹介してまいります。
※当日のプログラムにて変更となる場合もございますのでご了承ください。
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クラシックweekの最後は、
S.ラフマニノフ=コチシュ
「ヴォカリーズ」
ラフマニノフはコンチェルト、管弦楽のイメージも強いですが、この「ヴォカリーズ」はまた耳にしたことのある方も多いのではないでしょうか。
彼は生涯で80を超える歌曲を書き残しています。
そう、この曲は元々タイトル通り歌曲として書かれたもの。
“ヴォカリーズ”とは、母音のみで歌われる演奏様式のこと。
「あ〜」とか「ん〜」とか。
我々日本人が真っ先に思い出すのは、さだまさしの「北の国から」ではないでしょうか。まさに“ヴォカリーズ”。
ラフマニノフは、元々、グレゴリオ聖歌など、バロック時代の音楽、そして祖国であるロシア正教会の教会音楽を好み、深く愛していました。

早朝の礼拝にもよく足を運んでいたそうな。
そして、聖歌と共に鐘の音にも愛着を持っていたようで。
そこからインスピレーションを受けて書き上げた曲はいくつもあるのです。
そんな中で、ラフマニノフ29歳の頃、ナターリアとの結婚の年、『13の歌曲集Op.21』を書いています。
そしてそこから10年以上の時が経ってから、書き上げ、その曲集に付け加えられたのが「ヴォカリーズ」。
その当時は、第一次世界大戦の真っ只中。
ラフマニノフは大切な人たちも失い、深い悲しみの連続の中で、書き上げたのが「ヴォカリーズ」
そして、その演奏様式にした背景には、名ソプラノ歌手、ネジタノーヴァの美しい声と表現力に魅了されて。

そして彼女へと献呈しています。
あなたの美しい声と豊かな表現力があれば、言葉など必要ない
言葉に任せるよりもずっと素晴らしく、あなたはまた多くのものを表現することができるのに
そしてこの曲は、出版された当時から人気を博し、今や、歌としてだけでなく、弦楽器、管楽器、そしてピアノソロ、合唱、管弦楽と、様々なジャンルで編曲され、多くの人に愛され続けています。
そしてこのピアノ独奏版も、ピアニストそして指揮者・作曲家でもあるコチシュが美しくピアノらしい旋律との掛け合いで編曲した作品は、多くのピアニストや愛好家たちに親しまれています。
ラフマニノフはこの曲を書き上げてから2年後、祖国の革命を非難し、亡命、そして生涯を終えるまで祖国の地を再び踏むことはありませんでした。
そして亡命してから書き残した作品はわずか6曲。
ピアニストとしての演奏活動が大きかった亡命生活だったかもしれません。
そんな祖国愛の深いラフマニノフの、悲しみと愛の詰まった極上の美しい一曲。
今回、この曲を選ばれた生徒様、2019年から7度目のご出演です。
そんな生徒様も、この曲の魅力に初めて気付かされたのは、声楽のアンサンブルにて「ヴォカリーズ」を聴いたことから。
生徒様のレッスンライフは、今年の発表会を終えると9年目に突入します。
初めて出逢うその前からピアノライフを築いていらした生徒様。
新しい気持ちで、改めて自分らしく、自分の愛する音楽と向き合えるピアノライフを…と、当教室にてご縁あって辿り着いてくださりました。
「やっぱりショパンを弾きたくて」
と想いを寄せながら、初めてお会いした体験レッスン。
ご一緒に弾けるようにした思い出の一曲は、ショパンの「雨だれ前奏曲」でした。
そこから、今思えば、私にとっても本当に刺激になる程に、様々な作曲家の作品を手にしてくださるピアノライフの8年間が積み重なっています。
ドビュッシー、フォーレ、ヒメノ、カプースチン、プーランク、そしていつもピアノライフの根底にあるバッハ。などなど。
「先生のレッスンでは、本当にありがたく思っています。どんな曲でも、自分の好きな曲を丁寧にみていただけて。」
いつも仰る生徒様のその言葉。
むしろ私の方こそ、たくさんの曲に出逢わせていただき、ピアノへの愛と学びを深めさせていただき、有り難く、感謝ばかりです。そして感動も。
そして、いつも伝えることを真摯に受け止め向き合う姿が、また私にとってレッスンに向き合う上でのエネルギーの源になっています。
まだまだ弾きたい曲がたくさんある。
といつも話してくださる生徒様。
次はどんな作品を手に取り、その想いを叶えられるのかな♪と楽しみにしながら私もまたレッスンを重ねています。
今回もそうした歩みの途中でまた深く美しい一曲にめぐりあい手に取り、私もまたこの曲の旋律の重なり一つ一つに魅了されて・・・、生徒様らしく演奏を形にできるよう、丁寧に向き合っています。
8年間のピアノライフ。
気づけば、こんなに年月をご一緒できていること。
ピアノへの憧れと愛を深めて、今日まで続けてこられたことに、私も感謝を込めて最後まで向き合いサポートしてまいりたいと思います。
今日も素敵なピアノライフを!


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