今週から手にした一冊。
今年2月に映画公開だったことを知り、出遅れたので手にしてみました。
表紙を開くとすぐに目に止まったフレーズが心に沁みて。

完璧でなくてもいい、美しい演奏がしたい。
1985年、ショパンコンクール覇者となった彼の当時の輝かしい姿は、リアルタイムでは私の記憶にはなく。それでも私のピアノ人生の中でかつてはショパンの演奏をCDで何度も聴いてきました。
今思えば、彼が演奏活動を休止する直前、2011年に新潟でのリサイタルを聴きにいっています。
もうすでにその頃には人生の一つの分かれ道を辿ることが暗示されていたのだろうか…と振り返ります。
昨日、ある生徒様が自身が経営する事業にて新たな店舗をかまえるために動き出しているというワクワクするお話、そしてエネルギーに満ちたお話を聞いていました。
時々、私の教室開業やリニューアルオープンに関して、その経緯について質問してくださったりして恐縮ながら嬉しくなり話しています。
そしてそんな生徒様の姿はキラキラしています。
私もこうして過ごしながら、ずっとこのままってことはないのだろう、と教室の歩みにピリオドを打つ日だけは決めつつも、そこまで順調にとは私も誰も分からないこと。と思ってもいます。
「先生、あと18年後に教室閉めたら、みなさんどうするんでしょうね、そのとき。」
と、自身の事業展開への期待と不安を話してくださりながら、穏やかにそう呟いてくださったその昨日の生徒様。
人生の中での自分の全盛期ってみんなあるのかなぁと思うことがよくあります。
その分、苦労の連続の日々があったり。
それが私たち人間に与えられた必然のような使命で、苦楽があるからこそ美しくなれたりするんだろうなぁ、と思う今日この頃。
幼少期のうちにお母さんがブーニンの才能に気づき、導いてくれたピアノ人生。
若くしてその才能を認められ、多くのステージに立ち続け、人々を魅了してきたブーニンに訪れた病。
音楽家だけでなく、アスリートだって、私たち一般人だって、プロだけでなくアマチュアも、自分の輝く姿や景色を見る瞬間が人それぞれにあると思います。
ときに立ち止まり振り返りながら、「どうしてこうなってしまうんだろう」と悔やむこともあったり。
そんな苦楽を経てまた求める“美しいもの”は特別な美しさに思えるのだろうと思います。
まだ読み始めたばかりの一冊。
ブーニンの復活までの歩み。
一つ一つの彼の心の声と行動、そして日本人の妻である榮子さんの支える姿を私も心に響かせながら読みたいと思います。
今日も素晴らしいレッスンライフとなりますように!

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