2026.6.15[mon.]
すっきりしない空で迎えた月曜日。
昨日は娘たちのリクエストでパンどろぼう展。

幼稚園児の頃、毎日毎晩、たくさん浸った絵本の世界は大きくなっても、なんだか親近感のようなわくわく感のような。

「あっ♫」
って、絵本の世界にいた登場人物に心躍ってみるのは、私も今も一緒かもしれません。
さて今日は指先と鍵盤のお話。

この絵、生徒の皆様の中で、「あ、書かれたぞ」と今頭に浮かべられた方が結構いらっしゃるのではないでしょうか。
特にハノンをレッスンにて持ってこられる方々。
はい、これ私の書いた絵なのですが。
鍵盤に指を下ろすときに、爪の音がよく鳴ってしまう方。
結構多いのです。
しかも決まってその指は人差し指か中指。
これは、子供の頃に習っていた方に多いケース。
手首を落とさずに〜
手は丸く〜
と言われ続けたら、大人になり手の大きさは子供の頃とは違うわけで、自然と指先を立てすぎてしまうようになった。
こうなると、第一関節や第二関節に負担をかけすぎて、鍵盤を押している習慣がつきます。
そうすると早いテンポで弾こうとすればするほど、指が立ってしまい、爪の音がします。

もう少し指のお腹で鍵盤を下ろすことを意識するよう、よくレッスンで促しています。
スケールなんかを弾いてもそうです。
親指をくぐらせるタイミングで人差し指や中指をぐっと持ち上げすぎてしまい、その後に出てくる人差し指と中指は指先が再び立ったまま打鍵してしまうので爪の音がします。
スタッカートもそうですが、早く弾けば弾くほど重要なのは無駄な動きを省いていくこと。
親指と小指は手の構造上、斜めに鍵盤に当たっていますが、残りの真ん中3本の指は、指紋を紙に押すような感覚で鍵盤に下ろす方が何かと良いことばかりです。り
ここで「下ろす」という表現も私としては大事なところで、決して鍵盤を「押す」とは思わないこと。
鍵盤を押すとその下で音が鳴っているのではなく、シーソーのようなからくりになってピアノの中でハンマーという部品が弦を打ってくれて音が鳴っているということを意識します。
指のお腹で安定感を持って鍵盤を下ろすと、音の鳴りも変わります。
それでも指先を少し立てて鍵盤を下ろすことが必要な時もあります。
和音や二声の旋律を奏でる時、際立たせたい音を鳴らす時は、少し指先を立てコントラストをつけます。
鍵盤に対する指先の角度や当て方、ピアノはそうやって指先で考えながら、音をつくってゆくのがまた奥が深い楽器だなぁと思います。
自分の息を吹き込んでいるわけでもなく、鍵盤を押す「強さ」では豊かな音は鳴らず、指の当たる面積や下ろすスピードで音の強弱をつけ、早く動かすには、指先の角度やMP関節を基点に動かすこと、四和音を豊かに鳴らすには、もはや指先だけでなく上体の軸の位置にも左右されること、そして姿勢、これは本当に大きいのです。私もそれを10年ほど前から痛感しているので。
それでも一台の同じピアノで、一人一人音色が違うこと。
それはきっと、一人一人の手の形、指先の面積、そして手や腕の重量、骨格、声と一緒でそれぞれの持ち前の性質が、鍵盤を伝って音色になっているのだろう、と思うとまた奥が深くて魅力的。そしてもちろん一人一人の持ち前の音楽センス。
生徒の皆様と鍵盤の上で指先と共に考え語り合いながら音をつくり、音を変化させる楽しみを積み重ねてゆきたいと思います。
今日も素敵なピアノライフを!

コメントを残す